タンノイ・オートグラフを導入しました(その9.)

(オートグラフ用に持ち込んだエンパイア398、トライゴンのボルケーノ、バンガード、オーロラサウンドのプラダⅢクラシックです)
なんとかオートグラフはベンプレ亭寝室に収まりましたが、今回オートグラフを導入した理由には長年の憧憬とは別な理由もあります。
以前書いたように、寝室用システムとして一時スキャンスピーク10㎝フルレンジを使いました。
その時、やはりフルレンジはエエなぁと。スキャンスピークは雑誌(MOOK)の付録の安物ですが、2wayのA80よりよほど自然な音がします。
私は書斎で3wayから5wayのマルチスピーカー・マルチアンプシステム3組と格闘してきました。どれもソコソコ鳴ってはいると思うのですが、各ユニットの音質的なつながりや、正確な音場の再現にはいまだに疑問があります。
音楽では判り難いのですが、ピンクノイズを鳴らすと、ユニットが別々に鳴っているのが判ります。
おそらくクロスオーバー付近の音色が違うのだと思います。
こんな時、スキャンスピーク・フルレンジを改めて聴き直し、この方向を真面目にやらないとイカンよなぁと。
書斎の3システムは全て劇場・映画館用スピーカーですし、かなり弄っていますのでFレンジ、Dレンジは一通りのものだと思います。迫力はありますし、大音量時の音の崩れも少ないです。時にはナマ以上の美音がします。
しかし自然さが足らないのではないか、どうも不安です。
書斎のシステムは音色は再現出来ていても、音場の再現がイマイチだと思うのです。
つまりスピーカーが消え、楽器が空間に浮かぶ、コンサートホールの空間が感じられるという本当のステレオ=立体音響にはなっていないのでは。
メーカーの中にはマルチスピーカーシステムには見切りをつけ、シングルコーンフルレンジを攻めているメーカーがあります。
国内ではエクリプス、ファンダメンタル、47研究所、ViV Lab.など。海外ではヴォクサティブ、ラウザーなど。
シングルコーンフルレンジの次に位置するものとしてはコアキシャル、トライアキシャルの同軸型があり、こちらも最近いくつかの製品が出てきました。
TADやテクニクス、ティアックが新しく始めていますし、KEFはUni-Qというコアキシャル2wayに改良を重ねているようです。タンノイ、ファインオーディオも頑張っています。
ムジークエレクトロニックガイザインは昔のジェンセンのように、トライアキシャルまで手掛けています。
単純に考えても、点音源の方が音場の再生には有利でしょう。しかしコアキシャルに組むためには設計の制限があるため、ユニットの性能を極めるには問題がある筈です。
このあたりの優先順位をどうするかで、フルレンジ、コアキシャル、マルチスピーカーなど流派が分かれているのでは。
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