タンノイ・オートグラフを導入しました(その6.)

6.HPD385A8穴.jpg
 (最初期のHPD385です。その後のHPDとは違って、ユニット固定穴がゴールド以前と同じ8穴です)

 あるオーディオ店(マエストロではありません)の店主から聞いたのですが、実はHPD385Aとモニターゴールド15の違いはコーン紙だけだそうです。マグネットもダンパーもボイスコイルもエッジもバスケットも同じだそうです。
 公称インピーダンスもモニターレッドまでが16Ωで、ゴールド以降は8Ωに変更されていますから同じ。

 モニターゴールドまではスピーカー取付用のボルト穴は8穴、私の持っているものを含めて大半のHPD385Aのボルト穴は4穴でしたが、初期のHPDはやはり8穴あります。
 恐らくコーン紙工場の火災前に作ってあったバスケットを、モニターゴールドのグレーからHPD385Aのゴールドに塗り直し、そのまま使用。その在庫が尽きて新しくバスケットを作る段になって、4穴に変更したのでしょう。
 ネットワークもHPD発売後しばらくはゴールドと同じクリーム色の基盤の物で、その後黒い基盤に取り替えられたと思います。

 そうなると私がTV用に使っているユニットはモニターゴールド15その物といっても良い?
 ゴールドは英国オリジナルのオートグラフにも積まれていたユニットなので、今回手に入れたHPD385A入りのTEAC製オートグラフのユニットと取り替えれば、英国オリジナルオートグラフに近い音が出るかもしれません。

 なお記憶は定かでは無いのですが、最初期のHPDはHPD385という型番で、スピーカーの取付穴が4個に減ったころ、HPD385Aに型番が変わった様に思います。

 さて、そうは言っても箱の板材の問題はあります。日本で最も入手しやすい合板はラワン、アメリカでは米松、イギリスではバーチです。
 進工舎の箱はラワンのランバーコア(細い単板を接ぎ合わせたものを芯材にして合板で挟み込んだもの)だそうですが、オリジナルオートグラフはイギリスで一番入手容易なバーチ合板(※p.s.参照)だと思います。ベンプレ亭書斎の英国製のバイタボックス・バスビンはバーチ合板製ですから。

 従って、如何に進工舎の箱が精度良く出来ていても、板材の音の違いは出ると思います。

 考え過ぎでしょうが、バーチ合板(※同)のオートグラフにはモニターゴールド、レッド、シルバーが合い、ラワン材のオートグラフにはHPD385Aが合うのかもしれません。
 いずれにせよオリジナル箱のオートグラフは数百諭吉もする様なので、とても買えませんから、箱はラワン材の進工舎で行くほかありません。

 ユニット単体としてはHPDはゴールドを上回る部分もあると思うのですが、ホーン型スピーカーのドライバーに使うならゴールドのコーン紙の方が良いのではと思います。
 うーむ、確信は無いですよ。昔聞いて良いと思ったオートグラフはHPD385A入りでしたから。
 同時に多くのタンノイファン、オートグラフファンがHPDよりゴールド以前のタンノイを賞賛されているのも事実です。

 なんだか今回はグダグダですな。
 HPD385Aで行くか、HPDゴールドにするべきか、なかなか決断できません。

p.s.
 コメント欄で教えていただきました。オリジナルオートグラフはバーチ合板ではなく、バーチランバーコアだそうです。

この記事へのコメント

この記事へのトラックバック