ハートレイ224HSをロンドンWEシステムのサブウーハーに(その1.)

(中央に鎮座するのがハートレイ224HS後面開放箱です。W×H×D=81㎝×113㎝×41㎝のハートレイ箱もアルテック210箱に挟まれると大きくは感じませんね)
ロンドンWEシステムにはエレボイEVX-180BウーハーをJBL4518箱にいれたサブウーハーを左右二台、ステレオで使用していました。サブウーハーのハイカットはdbx223を使用、60Hz、24db/octの減衰カーブで使用していました。
これで何か問題がある訳では無いのですが、お酒の勢いでウッカリ落札してしまったハートレイ224HS・後面開放箱に取り替えてみました。
使用するにあたって、まず箱の傷を少々補正しました。
この箱は元はずいぶん立派な箱だったと見え、ローズウッドのツキ板張りです。残念ながら、かなり酷いアタリ傷があり、地の合板が出ているところもあります。
目止めをしてサンドペーパーをかけ、オスモカラーか何かで全面塗装をする事も考えましたが、ツキ板にペーパーをかけたら地の合板が出てきて、上手く行かないかもしれません。
という事で、傷跡が多少目立たなくなる程度の補修に留めました。
ホームセンターでヌーロという旅行用歯磨きのチューブ位の水性塗料を二本、「こげ茶色」と「茜色」を買いました。これを7:3位で混ぜて、ローズウッド色を作り、細筆で傷跡に差し色しました。
もちろん傷跡が隠れるほどにはなりませんが、少しはマシになりましたかな。
ついでにグラスウールの剥がれかけたところもボンドで簡単に補修しました。
この手の補修は完璧を期すより、最小限度に留めておいた方が、味があって良いと思います。負け惜しみじゃなく、本気でそう思っています。
傷跡を舐めるように、素人の新しいオーナーがヘタなりに治したなんて、機械に対する愛情とか尊敬が感じられません?
さてここまでやると調子を見たくなり、パソコンのピンクノイズを入れて、スマホのAudio Toolsで測定してみました。パワーアンプは是枝Lab.6550p.p.を使用しました。

このグラフを見る限り、大変素直な特性ですね。20Hz付近まで音圧が取れていますが、バスレフ箱の様なピークを作らず、60Hz近辺からダラ下がりです。
サブウーハーは置き場所によってF特がかなり変化します。ですから定位置に予定しているロンドンWEシステムの210箱の間に入れてみないと何とも言えませんが、ずいぶん低い方までイケそうですね。
このままかなり大きい音まで出してみましたが、異音は発しません。
実はハートレイ224は組み立て精度の問題でしょうか、大きな音を出すと、どこかが当たって異音を出す個体があります。私が以前224HSGをヤメたのも、二個の224のうち1個にこの症状があったからです。
自分のヤツだけかと思っていたのですが、スピーカー修理で有名なリテルマネジメントさんでも同じ話を聞きましたので、多少は不具合品がありそうです。
幸い、今回入手した224HSは異音が出ず、アタリの品の様で安心しました。
もっともアルニコマグネット時代のハートレイはそれなりに大きな会社でしたから、後年の老爺が一人で製作していたフェライト時代のハートレイより品質管理は良かったのかもしれませんね。
ハートレー224HSのキャビネットの脚にフェルトテープを貼り、フローリングの上なら一人で動かせるようにして、改修は終了です。
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