ロンドン・ウエスタンエレクトリック30150Bドライバーを導入 !! (その.3)
(30150Bは譲っていただいた方のオ-ディオルームで、WE14Aレプリカに装着されていました。WE14Aはスタックに組まれてモノラル仕様になっていました。)
30150B前オーナーは私のようなニワカ・ビンテージマニアとは違い、ご自身でレシーバーの分解掃除までされます。この30150Bは入手時よりオリジナルの振動板が修繕されていたようで、しかも二本の振動板が異なっていたために(一本は振動板が白く、もう一本は銀色に塗装してあったそうです)、氏御自身で二本ともに、国産のエール音響の555用振動板に交換し、揃えてあります。
オリジナル振動板で状態の良い物があればそれに越した事はないでしょうが、とにかく30150Bはタマが無く、選択の余地はありません。振動板がオリジナルじゃないからと迷っていても仕方がありません。
「チャンスの女神には前髪しかないっ !!」という事で、Goですw
30150Bは随分旧いユニットですから、アルニコマグネットの保磁力がどうかという話題はあります。しかしアルニコマグネットの減磁は実際のところ、硬い床に落とすなどの機械的衝撃があった場合と、極端に高熱になった場合に限られるそうです。
前者は別として、後者はハイパワーが連続して入り、ユニットがチンチンに熱を持つと起こるらしいです。
しかし30150Bの耐入力は555の6Wよりさらに低く、わずか3Wです。3Wを超えて連続信号が入り続けるとボイスコイルが飛ぶのだと思います。
30150Bのボイスコイルのインピーダンスは15Ωですから、3W入力時の電流値は0.4~0.5Aくらいでしょう。つまり0.4~0.5Aのヒューズが付いてるみたいなものですよね。
3Wやそこいらで、この大きなユニットのマグネットが高熱を持つとは私には思えません。
その上、映画音響はロックコンサートのPAとは違います。どんなミュージカル映画であろうと、アクション映画であろうと大音量の連続は数分でしょう。耳をつんざくような爆音が2時間も続き、ユニットが高温になるヘヴィメタルのコンサートとはわけが違うと思います。
だから、30150Bの減磁は問題にならないのではと、ベンプレ親父は自分に都合よく考えていますw
P.S.
そもそも私は英国製品が好きみたいです。過去使ってきたスピーカーもタンノイHPD385A、バイタボックスBASS BIN、ロンドン・ウエスタン2080A、2090A、2094A。
電蓄もHMV3000で、オマケに自宅の車は平成元年登録のジャガーディムラーW6です。
英国製品はどこか「足るを知る」ところがあって、米国製品のように物量投下で押し切ったり、ドイツ製品のように質実剛健一辺倒でもありません。どこか優美です。
この辺の感覚は父親の趣味であった狩猟と散弾銃で教わった気がします。父が最も愛した猟犬はスポーティーで短毛のイングリッシュ・ポインター、散弾銃は英国製ボスの水平二連。
ボスは精密な彫刻が施されてはいるものの華美ではなく、重さも程々、肩に当てる木部もスマートでした。
ドイツのメルケルは重く、ゴツい。イタリアのベレッタは金色の象嵌があり、如何にもバチカン風。アメリカのウインチェスターは実用本位で味気ないです。おまけにガスオートで何発でも打ててしまい、スポーツ狩猟とは違いましたね(スポーツ狩猟では散弾は二発まで。それで仕留められなければ鳥の勝ちなのだそうです)。
父は狩猟をやめた時に散弾銃も全て処分しましたが、英VITAVOX BASS BIN、米ALTEC A4、独、Klangfilm Eurodyn を触ってみると、子供の頃、父の散弾銃に触った感覚を思い出しましたね。
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