ウェスタンエレクトリック・ロンドン2080-Aを導入しました(その10.追加稿)
一昨日、ウェスタンエレクトリック・ロンドン2080-A導入記、その1.~その9.をブログにアップしましたが、先輩からメールで追加情報を頂きましたので追加稿としてアップさせて頂きます。
1.ウェスタンエレクトリック・ロンドンの日本導入に関する当方のブログ内容
「実はウェスタンエレクトリック・ロンドンの音響機械は結構日本にも設置されていたらしいです。なんでも米国ウェスタンエレクトリックよりリース代金が安かったからとか。」
【先輩の情報】
『WEロンドンが日本の各地で使われたのは、何と言ってもフィールド型からパーマネント型の15インチと高能率ドライバーと小さなHornでよりコンパクトなシステムであったため、田舎でも導入しやすかったようです。加えて、WE時代から引き継がれた故障したら興行収入を全額補償する「安心のレンタルシステム」もあったからと言われています。何せ、県庁所在地の○○市よりより田舎である△△市の方が10館あった中で5館が導入していましたから…』
音響道中膝栗毛に載せてあった、伊藤喜多男先生の手書きの表(ベンプレ親父の生まれる丁度1年前、1957年12月のウェスタン設営館リスト)を写真に撮ってアップさせて下さい。
愛知県や岐阜県は特にウェスタンエレクトリック常設館が多かった様ですね。名古屋は嫁入り道具が豪華な事では日本一ですから、映画館も道具に凝るのかな?
それに引き換えベンプレ親父在住の兵庫県は、神戸の2館だけで恥ずかしいかもw
2.ウェスタンエレクトリック・ロンドン2080のフェライト化に関する当方のブログ内容
「このスピーカーのイラストは1954年製と書かれているのですが、ウーハーが既に2080-Fというフェライト型に変更されています。」
【先輩の情報】
『2080ですが、フェライトの導入はずいぶん後だと聞いております。モデルで言うと2080E,2080F,2080Gで~中略~不思議なことに2080Hではアルニコモデルに戻されています。』
どうやら1954年に既にフェライト化されていたというのは間違いの様です。伊藤喜多男先生のイラストに書き込んである年号が誤りなのかもしれません。
2.2080-Aのマスリングに関する当方のブログ内容
「センターキャップの裏側にマス・コントロールリングが入っているとのネット情報もありましたが、これは裏が取れていません。」
【先輩の情報】
『マスリングが装着されていたのは2080EとFだと言われています。(2080Hは)マスリング、付いていませんでした。』
2080-Aにはマスリングは付いていないようですね。
3.2080-AのOEM先に関する当方のブログ内容
「ウェスタンエレクトリック・ロンドンの製品が英国のどこの工場で作られたのかは、確定的な話がありません。
同じシアターサプライを手掛けている事からバイタボックスが一枚噛んでいるらしいとか、工場の規模はグッドマンが最大だったのでココだろうとか、いや、創業者のガイ・ルパート・フォンテーンが昔ウェスタンエレクトリック・ロンドンに勤めていた関係で、タンノイが協力したという説もあります。
私はウーハーに関してはバイタボックスのOEMではなかったかと推測しています。それは1954年に既に2080はアルニコ磁石からフェライト磁石に変更されているからです。」
※上にも書きましたが、2080が1954年に既にフェライト化されていたというのは誤情報の様です。
【先輩の情報】
『Vitavoxのフェライトは、多分、ドイツにルーツがあるように思います。
大戦後、ロシアにもその断片が見られます。(フェライトでも良い音で鳴らせられる)
2080の設計に関わっていたのはVitavox,、Wharfedal、Goodmans辺りでしょうか?映画館用ではBTHがありましたが、競争相手だったので交流は無かったのかと?』
さらに下の一文も頂きました。
Westrex (London) was born out of the anti trust laws that resulted in ITT acquiring the european divisions of AT&T's corporate empire. In the UK, Standard Telephone & Cables (STC) continued manufacture of Western Electric products (555, 497a etc) under licence, still badged as Western Electric. From the 50's on, the sound equipment was badged as Westrex and possibly due to the demise of the field coil and WE getting JBL to manufacture an Alnico version of the 594a, the JBL 2440, Westrex (London) turned to Altec and produced the 2080 and 2090 drivers which were effectively re-engineered versions of the Altec 515 and 288 drivers but with much better build quality.
どうやらウェスタンエレクトリック・ロンドンも555を生産してたようですね。
この文章を書いた方もロンドンの2080を515より高く評価していた様で、なんだか嬉しいです。
さて、米国ウェスタンエレクトリックに比べてウェスタンエレクトリック・ロンドンの情報はとても少ないです。
このブログをご覧になった方で情報をお持ちの方は、コメント欄に書き込んでいただけますと有難いです。
1.ウェスタンエレクトリック・ロンドンの日本導入に関する当方のブログ内容
「実はウェスタンエレクトリック・ロンドンの音響機械は結構日本にも設置されていたらしいです。なんでも米国ウェスタンエレクトリックよりリース代金が安かったからとか。」
【先輩の情報】
『WEロンドンが日本の各地で使われたのは、何と言ってもフィールド型からパーマネント型の15インチと高能率ドライバーと小さなHornでよりコンパクトなシステムであったため、田舎でも導入しやすかったようです。加えて、WE時代から引き継がれた故障したら興行収入を全額補償する「安心のレンタルシステム」もあったからと言われています。何せ、県庁所在地の○○市よりより田舎である△△市の方が10館あった中で5館が導入していましたから…』
音響道中膝栗毛に載せてあった、伊藤喜多男先生の手書きの表(ベンプレ親父の生まれる丁度1年前、1957年12月のウェスタン設営館リスト)を写真に撮ってアップさせて下さい。
愛知県や岐阜県は特にウェスタンエレクトリック常設館が多かった様ですね。名古屋は嫁入り道具が豪華な事では日本一ですから、映画館も道具に凝るのかな?
それに引き換えベンプレ親父在住の兵庫県は、神戸の2館だけで恥ずかしいかもw
2.ウェスタンエレクトリック・ロンドン2080のフェライト化に関する当方のブログ内容
「このスピーカーのイラストは1954年製と書かれているのですが、ウーハーが既に2080-Fというフェライト型に変更されています。」
【先輩の情報】
『2080ですが、フェライトの導入はずいぶん後だと聞いております。モデルで言うと2080E,2080F,2080Gで~中略~不思議なことに2080Hではアルニコモデルに戻されています。』
どうやら1954年に既にフェライト化されていたというのは間違いの様です。伊藤喜多男先生のイラストに書き込んである年号が誤りなのかもしれません。
2.2080-Aのマスリングに関する当方のブログ内容
「センターキャップの裏側にマス・コントロールリングが入っているとのネット情報もありましたが、これは裏が取れていません。」
【先輩の情報】
『マスリングが装着されていたのは2080EとFだと言われています。(2080Hは)マスリング、付いていませんでした。』
2080-Aにはマスリングは付いていないようですね。
3.2080-AのOEM先に関する当方のブログ内容
「ウェスタンエレクトリック・ロンドンの製品が英国のどこの工場で作られたのかは、確定的な話がありません。
同じシアターサプライを手掛けている事からバイタボックスが一枚噛んでいるらしいとか、工場の規模はグッドマンが最大だったのでココだろうとか、いや、創業者のガイ・ルパート・フォンテーンが昔ウェスタンエレクトリック・ロンドンに勤めていた関係で、タンノイが協力したという説もあります。
私はウーハーに関してはバイタボックスのOEMではなかったかと推測しています。それは1954年に既に2080はアルニコ磁石からフェライト磁石に変更されているからです。」
※上にも書きましたが、2080が1954年に既にフェライト化されていたというのは誤情報の様です。
【先輩の情報】
『Vitavoxのフェライトは、多分、ドイツにルーツがあるように思います。
大戦後、ロシアにもその断片が見られます。(フェライトでも良い音で鳴らせられる)
2080の設計に関わっていたのはVitavox,、Wharfedal、Goodmans辺りでしょうか?映画館用ではBTHがありましたが、競争相手だったので交流は無かったのかと?』
さらに下の一文も頂きました。
Westrex (London) was born out of the anti trust laws that resulted in ITT acquiring the european divisions of AT&T's corporate empire. In the UK, Standard Telephone & Cables (STC) continued manufacture of Western Electric products (555, 497a etc) under licence, still badged as Western Electric. From the 50's on, the sound equipment was badged as Westrex and possibly due to the demise of the field coil and WE getting JBL to manufacture an Alnico version of the 594a, the JBL 2440, Westrex (London) turned to Altec and produced the 2080 and 2090 drivers which were effectively re-engineered versions of the Altec 515 and 288 drivers but with much better build quality.
どうやらウェスタンエレクトリック・ロンドンも555を生産してたようですね。
この文章を書いた方もロンドンの2080を515より高く評価していた様で、なんだか嬉しいです。
さて、米国ウェスタンエレクトリックに比べてウェスタンエレクトリック・ロンドンの情報はとても少ないです。
このブログをご覧になった方で情報をお持ちの方は、コメント欄に書き込んでいただけますと有難いです。
この記事へのコメント
1.に関して
確かにWE・ロンドンは、結構日本にも設置されていたらしいですね。「続・音響道中膝栗毛」と同じ文章なのかも知れませんが、以下、伊藤喜多男氏の「うえすたん物語」よりの抜粋です。
「其の他英国のウェストレックスから種々な装置が入って来て主に関西地区と中部地区に設置されたが、これらは相当の名機であって、殊にラウドスピーカーが絶品であった。東京地区のシネマスコープの増設が終わってから、この英国ウェストレックスが輸入された関係で、東京地区には殆ど英国ものは設置されていない。」
田舎に設置されたのは(笑)、上記のような、遅れて入って来たという理由もあったようですね。
2080-A の評価に関しては、東洋ウェスターン電気に勤務されていた永井克正氏の「ウェスタン・エレクトリック、栄光の系譜~トーキーの現場から」の中でも、以下のように語られておりました。
「かつての栄光が薄らいだとはいえ、その系譜を受け継いだウェストレックスの名品がある。ウェスタン・エレクトリック・ロンドンである。イタリアやインドでも作られるようになったウェストレックス・システムであるが、イギリス・ロンドンで作られた2090-A中・高域レシーヴァーと2080-A低域レシーヴァーは、ウェスタン・シアターサプライの最後の銘器といえるものである。」
ヴァイタボックス、グッドマン、タンノイ、ワーフェデールの他にも、ローラ、パルメコ等、諸説ある中、あくまで推測になるのですが・・ヴァイタボックスやタンノイは必要生産量に対する供給システムがまだ確立されておらず、とりあえず生産に関しては、やはり大規模なラインを有していたグッドマンではなかろうか?と考える方が多いようですね。果たして真実は?
あと、NEC版555が555Mであるように、WE・ロンドン版555が、T字型アルニコ・マグネットを採用した3015B、C、E になるのでしょうかね。「管球王国」Vol.67で555系振動板を採用したドライバーの試聴テストやってました。ご参考まで。
先ほど管球王国No.67引っ張り出してみました。30150B、ウェスタンエレクトリック・ロンドンの555、出ていました!!
2013年当時は自分がウェスタン物に縁が出来るとは思っていなかったので読み飛ばしていました。
有難う御座います。
記事を見るとずいぶん熱い音の様ですね。それにWE555の3倍はありそうな巨大なユニットですね。
済みません。コメント二本頂きましたのに、うっかりして1本しか掲載していませんでした。
伊藤先生の講演、徳島にあったシュミットで一度だけ聞きました。
口は悪いが優しい方でした。たぶんテレ屋だったのでは?